違う話題なのですが、「分子型のある医薬品の分液操作においてAcOEtと塩酸をくわえこの分液した水層に水酸化カリウムを入れアルカリ性にする。さらに AcOEtを加え分液したのち、この油層を水で洗い飽和食塩水で洗浄する。」このとき加える飽和食塩水はどんな働きをしているのでしょうか。塩析でこの KOHを取り除いているという考えでいいのでしょうか。
分かりにくい文章ですね。何を得るのための操作ですか。はじめから順番に何のためにそれぞれの操作をいているのか考えて下さい。最後の油層を飽和食塩水で洗浄するという操作はよくやることです。その質問に答えることはできるのですが、その前に
1)何にAcOEtと塩酸をくわえ分液するのか。
2)AcOEt層には何が含まれ、塩酸(水)層には何が含まれているのか。
3)このときのAcOEt層はどうするのか。
4)分液した水層に水酸化カリウムを入れアルカリ性にするのはなぜか。
5)さらにAcOEtを加え分液するのはなぜか。
を書いて下さい。
引用なし
224.
Re:さらに質問-飽和食塩水を使う理由
2005年10月23日(日) 14時59分
saijo
>1)何にAcOEtと塩酸をくわえ分液するのか。
>2)AcOEt層には何が含まれ、塩酸(水)層には何が含まれているのか。
>3)このときのAcOEt層はどうするのか。
>4)分液した水層に水酸化カリウムを入れアルカリ性にするのはなぜか。
>5)さらにAcOEtを加え分液するのはなぜか。
>を書いて下さい。
>
はっしょってすいません。
1)これはリドカインの誘導体(α-クロロ-2,6-ジメチルアセトアニリド)からリドカインを合成するときのものです。この誘導体にジエチルアミンを3モル当量とAcOEt還流した後HClを加え分液操作をして
2)水層のほうをとり、このときこの誘導体はイオン型である。
3)有機層は不要。
4)さらに水層にKOHを加え分子型とした後、
5)AcOEtを加え分液操作を行い、有機層を水で洗浄し、飽和食塩水でさらに洗浄し、ジエチルアミンの塩化物は水層にとけるが、リドカインは有機層に残ったままです。
引用なし
225.
Re:さらに質問-飽和食塩水を使う理由
2005年10月23日(日) 16時43分
M&M
saijo さん、こんにちは。
>1)これはリドカインの誘導体(α-クロロ-2,6-ジメチルアセトアニリド)からリドカインを合成するときのものです。この誘導体にジエチルアミンを3モル当量とAcOEt還流した後HClを加え分液操作をして
>2)水層のほうをとり、このときこの誘導体はイオン型である。
>3)有機層は不要。
>4)さらに水層にKOHを加え分子型とした後、
>5)AcOEtを加え分液操作を行い、有機層を水で洗浄し、飽和食塩水でさらに洗浄し、ジエチルアミンの塩化物は水層にとけるが、リドカインは有機層に残ったままです。
これなら理解できます。私はリドカインについては何も知りませんでしたが、局方C-2653に製法も載っていますね。
2)で得られたリドカインは塩酸リドカインとして溶けています。これに水酸化カリウムを加えると水に不溶性のリドカインと塩化カリウムおよび過剰の水酸化カリウムを含む水溶液になります。これに酢酸エチルを加えてリドカインを抽出しています。これを分液したAcOEt層にはリドカインだけが含まれますが、ジエチルアミンの塩化物やKClやKOHを含む微小な水滴が分散しています。まずこれを水で洗浄して大部分の不純物を除去しますが、水で何度も洗浄しますと、だんだん油層と水層の分離が悪くなります。下手をするとエマルション状になってなかなか分離しなくなるのではないでしょうか。そこで飽和食塩水を用いることになります。
飽和食塩水を用いるのは、第一に油層の脱水です。おそらく水洗の段階では油層は白く濁っているはずです。飽和食塩水で洗浄すると透明になったのではないですか。これは脱水効果です。なぜ脱水効果があるかはご自分で考えて下さい。
第二に飽和食塩水は密度が高いため、分液が容易になります(下層に水層がくる)。
第三に酢酸エチルや目的物質(リドカイン)も水にわずかに溶けます。飽和食塩水であれば塩析効果で有機物は水層にほとんど溶けないで、水溶性の不純物を洗浄することができるわけです。
これらのことで、エマルション状になることなく洗浄・脱水を行うことができます。
分かりにくい文章ですね。何を得るのための操作ですか。はじめから順番に何のためにそれぞれの操作をいているのか考えて下さい。最後の油層を飽和食塩水で洗浄するという操作はよくやることです。その質問に答えることはできるのですが、その前に
1)何にAcOEtと塩酸をくわえ分液するのか。
2)AcOEt層には何が含まれ、塩酸(水)層には何が含まれているのか。
3)このときのAcOEt層はどうするのか。
4)分液した水層に水酸化カリウムを入れアルカリ性にするのはなぜか。
5)さらにAcOEtを加え分液するのはなぜか。
を書いて下さい。
引用なし
224.
Re:さらに質問-飽和食塩水を使う理由
2005年10月23日(日) 14時59分
saijo
>1)何にAcOEtと塩酸をくわえ分液するのか。
>2)AcOEt層には何が含まれ、塩酸(水)層には何が含まれているのか。
>3)このときのAcOEt層はどうするのか。
>4)分液した水層に水酸化カリウムを入れアルカリ性にするのはなぜか。
>5)さらにAcOEtを加え分液するのはなぜか。
>を書いて下さい。
>
はっしょってすいません。
1)これはリドカインの誘導体(α-クロロ-2,6-ジメチルアセトアニリド)からリドカインを合成するときのものです。この誘導体にジエチルアミンを3モル当量とAcOEt還流した後HClを加え分液操作をして
2)水層のほうをとり、このときこの誘導体はイオン型である。
3)有機層は不要。
4)さらに水層にKOHを加え分子型とした後、
5)AcOEtを加え分液操作を行い、有機層を水で洗浄し、飽和食塩水でさらに洗浄し、ジエチルアミンの塩化物は水層にとけるが、リドカインは有機層に残ったままです。
引用なし
225.
Re:さらに質問-飽和食塩水を使う理由
2005年10月23日(日) 16時43分
M&M
saijo さん、こんにちは。
>1)これはリドカインの誘導体(α-クロロ-2,6-ジメチルアセトアニリド)からリドカインを合成するときのものです。この誘導体にジエチルアミンを3モル当量とAcOEt還流した後HClを加え分液操作をして
>2)水層のほうをとり、このときこの誘導体はイオン型である。
>3)有機層は不要。
>4)さらに水層にKOHを加え分子型とした後、
>5)AcOEtを加え分液操作を行い、有機層を水で洗浄し、飽和食塩水でさらに洗浄し、ジエチルアミンの塩化物は水層にとけるが、リドカインは有機層に残ったままです。
これなら理解できます。私はリドカインについては何も知りませんでしたが、局方C-2653に製法も載っていますね。
2)で得られたリドカインは塩酸リドカインとして溶けています。これに水酸化カリウムを加えると水に不溶性のリドカインと塩化カリウムおよび過剰の水酸化カリウムを含む水溶液になります。これに酢酸エチルを加えてリドカインを抽出しています。これを分液したAcOEt層にはリドカインだけが含まれますが、ジエチルアミンの塩化物やKClやKOHを含む微小な水滴が分散しています。まずこれを水で洗浄して大部分の不純物を除去しますが、水で何度も洗浄しますと、だんだん油層と水層の分離が悪くなります。下手をするとエマルション状になってなかなか分離しなくなるのではないでしょうか。そこで飽和食塩水を用いることになります。
飽和食塩水を用いるのは、第一に油層の脱水です。おそらく水洗の段階では油層は白く濁っているはずです。飽和食塩水で洗浄すると透明になったのではないですか。これは脱水効果です。なぜ脱水効果があるかはご自分で考えて下さい。
第二に飽和食塩水は密度が高いため、分液が容易になります(下層に水層がくる)。
第三に酢酸エチルや目的物質(リドカイン)も水にわずかに溶けます。飽和食塩水であれば塩析効果で有機物は水層にほとんど溶けないで、水溶性の不純物を洗浄することができるわけです。
これらのことで、エマルション状になることなく洗浄・脱水を行うことができます。
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